超!短納期造形の試験

忙しくありませんよね、この業界。
同業者の皆様、生きてますか?スタジオバニマです。

苦しい状況である一方、普段やりづらい技術習得をして他社と差をつけるチャンスでもあります。

今ハマっているのは(?)高速3Dプリンタとコーティングを組み合わせた製作環境づくりです。

30センチ長くらいの葉っぱ

協力会社の高速3Dプリンタがあんまり稼働していません。
これはコロナは関係なく、成型は早いもののその後の磨きや強度保全工程が超絶面倒で「もう普通にFRPでつくったやった方が早くね?」だったからです。
(機械は物凄く高価でウチでは購入できません!!)

高速3Dプリンタがどのくらい高速化というと、上の写真のものが

1時間位

で出来上がります。
ウチの3Dプリンタだと多分20時間くらいかかります。

ただし特殊なFDM成型用の樹脂(レジンかな)を使っており、積層ピッチが1mmほどと荒くてそのまま使用するのはちょっと難しいです。
加えて結構割れやすく、割れたところはかなり鋭利になります。
ガラスっぽいと言えばガラスっぽいです。アクリルとかも近い。

上記のせいで、積層痕の処理や強度を増すための手作業に大きく時間を取られます。

ところが最近、あるコーティングをすると積層痕消しと強度保全が同時に出来るという情報があり、ウチでも試してみました。
といっても機材があるわけでもないのですが、たまたま車で10分のところにコーティング機材を持っている協力会社さんがあります。

コーティング前にこういうバリを
(バリは成形時の足元になる部分です。もっとありましたがニッパーで取りました)

取っちゃいます。5分位。適当に取るだけなので。
積層痕がすごいのが分かりますよね。

んで

コーティングしちゃいます。これ20分位。
積層痕が消え、強力な被膜が出来ます。もう殴っても割れません。
硬化までが20分と超高速です。

ついでなので

塗装の試験もします。
「どれだけ短時間でできるか」の試験も兼ねているので足付けの研磨はあえてしませんでした。

ミッチャクロン(バインダーです)
水性塗装(ネオカラーで3色/調色なしで原色のまま)
マット水性ウレタン

ドライヤー使って小一時間です。

強度は爪でガリガリやってみましたが、剥がれる感じはありませんでした。
静置での使用なら行けそうですね。
(参考までに、そのままだとマスキングのツキが悪かったです。マスキングラインがヨレてるの分かりますか?)

協力会社さんの機材でやっている部分が大きいですが

成型 1時間
コート 0.5時間
塗装 1時間

移動時間を除けばこれだけの短期間で上記が出来上がります。

いっっっっっっっつも納期が短いテレビや舞台さん、どうですか?

お仕事お待ちしておりますw

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