造形業から見る3Dプリンタ用次世代フィラメント nGen
→やっぱダメだわ

最近3Dプリンタの尻拭い…じゃなくて調整と仕上げが多いスタジオバニマです。

いままではABSとPLAを使い分けていましたがそれぞれ良い点悪い点が有り、どちらもハマらない仕事も発生してきました。

ABS
良い点…後処理がし易い。(切削や塗装など)靭性が高く融通が効く。
悪い点…収縮率が高く、背の高く薄い造形物は不可能。(途中で積層剥がれが起きる。どうやっても起きる)

PLA
良い点…収縮率が低く、寸法精度が高い。背の高いものもOK。
悪い点…硬い!靭性皆無=しならない。半端なヤスリが効かないほど硬いので後処理大変。

色々なメーカーのフィラメントを試してみて、それぞれメーカーごとに特徴があったりもするのですが概ねこんな感じ。
使用部位によって使い分けています。

 

で、最近新しい素材「nGen」てのが出てきたので試してみています。

デスクトップ3Dプリンターの次期主力材料。コポリエステルのフィラメントNGENシリーズ

コポリエステルという素材らしいのですがよく分かりませんので実践あるのみです。

ここまでnGenを試した結果

収縮率は低く見える。(まだ小物での試験中)
切削性はABS>=nGen>>>PLAくらい。
ポリパテは乗る
ラッカーでの塗装は出来た(おそらく他も大丈夫そう)
靭性はABS>nGen>>>PLAくらい。
割れる時はパンッと弾けて割れる感じはPLAに近い。断面にエッジが立つ。
溶剤が全く効かない!!(ヘプタン、アセトン、ラッカーシンナーで試験)
ラッカーシンナーだけやや反応が有ったが「溶ける」ではなく「ボロボロに崩れた」という感じ。
溶剤が効かないので接着はこれから要試験。

価格が高い。他の1.5倍。

 

こんな感じです。
接着周りがクリアできれば良いかもしれません。

 

2018.2.14追記

色々試したけど不要という結論になりました。
収縮はやっぱりありますね。ABSと大差ないです。
一方で溶剤による溶着が出来ない、ということで「それならABSの方がマシだよね」となりました。

今後も色々チャレンジしていきたいと思います。

 

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